コーギーを初めて飼う予定の方、コーギー以外の犬を初めて飼う予定の方、飼ったけど思い通りにならない方に向けた情報です。インストラクターの僕が、初心者でもコーギー(犬)との生活が楽しくできるように飼育全般を手順解説しております。
コーギーを初めて飼う方には飼育の全般を網羅しておりますので、飼育の基本を理解いただけるようにまとめておりますし、すでにコーギー飼っていてしつけが思い通りにできていない方は、しつけ方法を再度学んでいただける内容なっておりますので是非お読みいただき実践して、飼育の問題を解決してコーギー(犬)とエンジョイできるようになりましょう。
コーギーの飼育マニュアル本として活用いただけたら幸いです。飼い主の都合のいいコーギーに育てましょう。ごゆっくりご覧ください(*^O^*)
コーギーの基本情報
コーギーはこんな犬
胴長短足で、体はがっしりして、被毛はダブルコートで毛色はさまざまです。食欲が旺盛で何でも食べるので肥満に注意すること、体を動かすことが好きで疲れ知らずなところもありますのでコントロールは必要です。寒さに強く外飼いもできますが暑さに弱いので散歩、居場所(ケージ)など気をつけなければなりません。性格は人見知りなく好奇心旺盛で遊びが大好きな犬種です。そして物覚えがよく、しつけを子犬のときからしっかりすると、とても忠実で飼いやすいです。
歴史とルーツ
ウェルシュ・コーギーには、ペンブロークとカーディガンの2つのタイプがあります。ペンブロークのルーツは諸説ありますが、ベルギーの織工がイギリスのウェールズ地方で牧畜犬として飼育し改良されました。そのため、足が短く背が低いのは、牛の踵を噛んで群れを誘導するためです。一方、カーディガンは紀元前1200年頃に中央アジアのケルト民族によってヨーロッパに持ち込まれ、イギリスのカーディガン地方で牧畜犬として活躍しました。
尻尾がない?
コーギーは生後1週間以内に断尾(だんび)するからないのです。その理由は昔からの流れで、牛を追いかけているときに尻尾を踏まれてけがをしないようにするため、昔のイギリスで尻尾があると納税が必要であったため断尾されていました。他にも理由としてありますが、さまざまな理由から今ではコーギーイコール尻尾がないことが一般的になっております。
令和元年に「動物愛護及び管理に関する法律」等の一部改正がありましたが断尾に関する事項がなく、動物所有者の遵守規定、動物虐待の罰則強化などは改正になりました。
実は犬の断尾はコーギー以外でも多くの犬種であります。例えばテリア系(ヨークシャーテリア、ジャックラッセルテリア)プードル、シュナウザー、ドーベルマンなどなど。ただ商業的には、コーギーは尻尾がないのが特徴的であるのも現実でもあり、色々と単純でない課題があるようです。
大きさ・毛色
コーギーの平均的な体高20~30cm、体重は8~12kg/中型犬に属します。
レッド・セーブル・フォーン・ブラック&タンの4つ
性格
ペンブローグは人に懐っこく社交的です。一方でベースが牧畜犬ですので運動能力が高く、持久力もあります。利口で賢く忠実な性格で、オスは甘えん坊なところがあり、メスは落ち着いていると言われています。
僕の印象では中途半端なしつけは聞き入れてもらえず、適切なしつけをしないと言うことを聞かない面があります。反面しっかり教えると忠実なコーギーになります。
病気
コーギーの病気で多いのは椎間板ヘルニア(歩行困難)、変性性脊髄症(歩行が困難)、前立肥大などと言われております。「足腰に負担をかけないこと」「太らせないこと」が大切です。
①椎間板ヘルニア
痛みや、ふらつきで上手く歩けない状態です。足腰に負担をかけないこと、適度な体重を維持することが重要です。椎間板ヘルニアは痛みを伴う病気で一度発症すると長期間の治療が必要になります。肥満に気をつけて普段の生活で腰にあまり負担のかからないように注意しましょう。
②変性脊髄症
初めは後ろ足を引きずる、階段を踏み外すなどの症状で、10歳前後の発症で痛みはなくゆっくりと進行します。原因はや治療法はハッキリわかっておりません。
飼うときの注意点
子犬のときからしつけは徹底的に教えると覚えます。子犬の時期はしつけ期間としましょう。
太りやすいため、おやつは程々に。高品質の餌を適量で与えましょう。コーギーは椎間板ヘルニアになりやすいと言われておりますので太りすぎに注意が必要です。
毎日の散歩、運動をする(走る、遊ぶ/適度な疲労感が理想)犬は暇なことが一番のストレスですので、その解消と適正体重の維持。
春と秋に換毛期と言いまして、被毛の生え替わりの時期になり抜け毛が多いので、この時期は特に毎日ブラッシング(スリッカーブラシ)が必要です。抜け毛の目安ですが片手いっぱい抜けます(毎日)
コーギー飼育に向く人、向かない人
飼育に向く人 | 飼育に向かない人 |
愛情をもって接して、しつけができる | 犬を好きでない、家族に犬嫌いがいる |
世話ができる(食事、トイレ、ブラッシングなど) | 犬アレルギーがある |
散歩(運動)遊びを毎日できる | 世話する時間が少ない |
飼育するための費用負担ができる人 | 散歩する時間がとれない |
ある程度犬のことを考えて行動できる | 可愛がるだけ、餌をあげるだけ |
最後まで見送る覚悟ができる | ケアをしない、しつけに興味ない |
犬の平均寿命は約14年間で8歳過ぎると老犬期と言われ病気、介護などが必要なるかもしれません。飼い主の方が世話をできるかどうかも考慮して飼いましょう。
コーギー初めてでも飼いやすい
コーギー初めて飼う人でも飼いやすい犬種だと思っております。しつけをしっかり教えると理解しますので、飼い主にとってとても飼いやすいです。基本賢いので物覚えが早く、教え甲斐があります。
但し、飼い主のしつけの仕方に問題があると理解できませんので、コーギーは思いのまま行動します。例えば無駄吠え、甘噛み、威嚇、わがままなど飼い主にとって不都合なことになります。
犬種に関わらず飼い主のしつけ次第でコーギー(犬)の行動が変わることを理解して、しつけ方法を正しく学び実践することで、コーギーとの楽しい暮らしになります(人間と同じで物覚えの早い遅いはあります)
後悔しないため飼う前の確認
飼育スペースがあること
子犬のコーギー用のサークルサイズ約120×70×60cm(高さ)位でいいと思います(サークル内にベット、トイレトレーを置きます)置き場所の面積はサークルより少し大きめが必要です。
子犬コーギーに対して広すぎると落ち着かないと言われます。成長して大きくなることも考慮して柵を増やして広くできるタイプが合理的です。
置き場所はリビングが理想です(我が家はリビング中央に置いていました)NG場所はエアコン、ストーブなど直接当たる場所です。
※お散歩デビューは3回目のワクチン接種後1週間くらいしてからになります。
ケージとサークルの違いは天井の有無で、あるのがケージ、なくて四方の柵だけのはサークルと言います。
室内、屋外でも飼える
飼う場所は室内、屋外どちらでも飼えることができます。
外飼いするとき冬の寒さを心配されますが、実は夏の暑さの方が注意です。
《室内》室温を適度に調整が必要です。
《室外》春夏秋は日陰で風通しの良いところ、冬は日当たりの良い場所
暑いときの散歩は早朝と日が落ちてからの夕方がベスト
費用負担ができる人
およその合計375,000万円(①+②+③)
飼育セット、ドックフードそしてペットシーツはピンキリです。
①コーギーの価格300,000円前後(一般的に血統書付は高くなります)
1回目のワクチン接種代、マイクロチップ代(ワクチンとマイクロチップ代はコーギー価格に含む場合と別途のケースがあります(引取するための移動費は含みません)
2022年6月1日からマイクロチップ装着・登録が義務になりました。詳しくは「環境省動物愛護管理法」サイトでご確認!
マイクロチップ装着から30日以内に飼い主情報の登録です(400円)
②飼育セット一式50,000円前後
「首輪・ハーネス・リード・服」「ドッフード・食器/えさ、水用・おやつ」「トイレトレー・ペットシーツ・ベッド・ケージ・キャリーケース」「おもちゃ・うんち袋」「シャンプー・ブラシ・コーム・ハサミ・爪切り」「ノンアルコールウエット・消臭剤」
③ワクチン、狂犬病予防などおよそ25,000円(ペットの体重、地域により異なります)
予防接種ワクチン3回分・犬の登録料・狂犬病予防注射代・フィラリア薬代など。
およその合計18,000円(①+②)
①ドックフード代13,000円前後(我が家の場合:2024年4月)
高品質ヒューマングレード、グレインフリーの原材料を使用しているえさは一般的に高く、穀類を主原料としているえさは比較的安いです。
②ペットシーツ代4,000~5,000円前後
室内飼いのとき/現在は外飼いのためペットシーツは不要になりました。
およその合計22,000円
・毎年4月狂犬病予防注射とフィラリア15,640円(重量、地域により異なります)
・予防接種ワクチン5,250円
・犬用ボトルシャンプー1,000円/都度(飼い主がする場合)
・うんちポリ袋84円/月@0.7円/枚(4枚/日×30日=120枚/月)ロール巻きがお得ですよ!
※飼育セットの消耗品、電気、水道料金、ホテル代などは含まれておりません。
各費用を概算ですがまとめてみました。
初期費用 | 375,000円 | コーギー購入費、飼育セットなど |
毎月費用 | 18,000円 | ドックフード、ペットシーツなど |
スポット費用 | 22,000円 | 各種ワクチン他 |
世話する時間がとれる人(散歩、運動、スキンシップ)
トイレの世話(ペットシーツ交換/目安1日10回、うんちの処理)
えさ/1日2回~3回・水やりは都度交換
しつける時間(マテ、ヨシ、オスワリなどの他問題行動の改善)
散歩/運動の時間(生後約4ヶ月後から/コーギーは1日2回|朝、夕30分から1時間)
運動量が少ないと問題行動(ストレス)を起こすこともあります(無駄吠え、甘噛み)
ブラッシング/毎日、特に春秋の換毛期は念入りに(大量の抜け毛があります)
しつけ方法を学ぶこと
子犬で迎入れたときからしつけが必要です。室内で飼育する時期で、トイレ、甘噛み、吠えるなどのしつけを繰り返し教えることが大切です。頭が良いので物覚えが早いです。
子犬でかわいいからとしつけを曖昧にすると正しく理解してもらえず、トイレ粗相、甘噛み、無駄吠えなどがあり飼い主に不都合が生じます。
しつけを教えるのに適した時期は子犬のときです。
【コーギーのしつけをするときのスタンス】
飼い主の都合の良いように教える(しつけの基本を理解した上で)
コーギーの好きなようにさせないこと(良いこと悪いこと理解させる)
愛情もって一貫したしつけをする(かわいいからだけで叱ることも叱らないとNG)
コーギーを飼うことが決まってからでもOKですので、しつけを学んでコーギーと楽しい暮らしをしましょう。
コーギーを最後まで飼える人
犬の平均寿命は約14年です。7歳までは成犬期で8歳から老年期に入ります。亡くなるまで見送る覚悟は必要ですよ。
購入先はペットショップ半数以上
飼うことを決めてから準備すること
- 迎入れるまでに飼育セット一式を購入して受け入れの準備をしましょう。
- しつけ方法を学びましょう。
- 世話をする役割分担を決めましょう(トイレシーツ交換・えさと水やり・しつけをする・散歩・遊び・シャンプー・ブラッシング・病院)
- 犬の名前を決めましょう。
ペットシーツとトイレトレーの選び方
レギュラーサイズ(約33×45cm)、ワイドサイズ(約45×60cm)、スーパーワイド(約60×90cm)3種類の大きさで、厚さも薄型は1回分のオシッコ吸収、厚形は数回の吸収になっております。
子犬コーギーはレギュラーサイズにして成長してシーツサイズが小さくなったらワイドサイズにする
2枚並べて使うとワイドサイズになりますよ。
左右どちらかにトイレしたら汚れたシーツだけの交換で節約になります。
注意)レギュラーからワイドにするとトイレトレーもワイドサイズが必要になります。
日中は薄型でオシッコしたら都度交換、寝るときは厚型にする(都度交換できないため)飼い主の方の在宅前提です
トイレトレーにペットシーツをおいてトレーの四隅で挟むタイプかいたずら防止のためメッシュ付です
ドックフードの選び方
ドックフードのパッケージに「総合栄養食」と表記されている物を与えましょう。総合栄養食とはドックフードと水だけで健康が維持できるように栄養バランスが整えられたものを言います。個体により、合う合わないドックフードがありますので健康状態を注視(元気、下痢、毛つや、食いつきなど他)して選びましょう。
日本国内で流通しているドッフードは法律によって安全性や品質が保証されております。
最近の傾向として「ヒューマングレード」「グレイン・フリー」のドックフードの種類が多くなっている状況にあります。その反面価格が高くなります。そして留意点として高い餌だから食いつきが必ずしも良いとは限りません。
高品質の餌でも食べてもらえないと意味がなく、かといって低品質の餌で食いつきが良いからと与えるのも抵抗がありますよね。餌選びは難しいです本当に!我が家は現在(2024年4月)モグワンを与えていますがコストが高いので、別の高品質の餌のサンプルを取り寄せましたので今月からトライします。愛犬コーギーがたべてくれるかどうか?不安です(>.<)
新しい餌(ウルフインサイト)を食べてもらうと大幅にコストダウンになりますので、愛犬コーギーに必要な栄養素の含まれている餌を、少しずつブレンドしながら移行します。
首輪・ハーネス選び方
首輪は引っ張り癖、無駄吠え癖のある犬に向きます。ハーネスは臆病、神経質な性格で外出が苦手な犬に向きます。しつけるときは首輪がおすすめです。
おもちゃ
飼い主の方と遊ぶとき、コーギーがサークルに入って遊ぶときに必要なのが犬用おもちゃです。犬にとって一番のストレスはヒマなことですので、できるだけ遊んであげましょう(休んでいる時間、寝ている時間は一人にしましょう)
「単純玩具」子犬のときに遊べるボール、ロープ、ぬいぐるみなど
「知育玩具」成犬のときに遊ぶパズルや宝探し(えさ探し)など
子犬コーギーと遊ぶときはロープを引っ張ったり、ロープを丸めたボールを投げて遊んだりで種類が多いと重宝します。
子犬コーギーの歯の生え替わり期(生後5ヶ月頃)のむずがゆさの原因で、よく噛みますのでおもちゃがボロボロになります。そして室内の家具、柱なども噛みますので注視して気をそらしてあげましょう。
飼ってからすること(迎え入れてから)
毎日すること
●餌/2~3回、水やり
●トイレのしつけ
●しつけの基本と遊び
●散歩/運動と遊び(3回目のワクチン接種後/生後約4ヶ月後)生後1歳を過ぎると成犬となりますが散歩だけでは不十分で走ったり、ボール投げしたり体力をある程度消耗させることが必要です。
●ブラッシング
動物病院に行く(2回目のワクチン接種は初回接種から1ヶ月後なのでその頃に連れて行きましょう)
●犬の登録(市区町村により動物病院で登録できる地域もあります/市区町村の関係窓口で確認しましょう)
●伝染病予防混合ワクチン接種(2回の接種)
●狂犬病予防注射(義務/毎年春)
●フィラリア薬(春から秋まで)
スポット的にすること
●シャンプー(1回~2回)トリミング、爪切り
●マイクロチップ装着後30日以内に飼い主等の情報入力
まとめ
コーギーに限らず動物を飼うことは、人間の赤ちゃんと同じような感覚で関わることが重要に感じます。人間の赤ちゃんも親が保護しないと生きていけないのと同様に、犬も飼い主が保護しないと生命を維持できません。
言葉を発しないだけで行動で意思表示をします。これがなんともかわいいのですが、ときには甘えてきたり、お茶目なことをしたり、いけないことして怒られたりして、毎日一緒に暮らして当たり前の時間を過ごしていますが、犬の平均寿命は約14年間であっという間に過ぎ去ります。
お別れの時期が来たときに、一緒に楽しく暮らしたことを自分自身満足(納得)できるように、普段から遊びを通してしつけをして、賢いコーギーに育てることが大切だと考えております。